趣味
特別に多趣味というわけではないけれど、気づけば長く続いている好きなことがいくつかある。散歩と読書、それから音楽制作。どれも派手さはないけれど、生活の中で静かに支えになっている趣味だ。
散歩は、何かを考えたいときにも、逆に何も考えたくないときにもする。目的地は決めず、気分で曲がる道を選ぶことが多い。知らない住宅街や、夜の静かな公園を歩いていると、頭の中のノイズが少しずつ薄れていく。音楽を聴きながら歩くこともあるけれど、あえて無音のまま、足音や風の音だけを感じるのも好きだ。
読書は、現実から少し距離を取るための手段みたいなものかもしれない。小説も読むし、エッセイや音楽に関する本を読むこともある。ページをめくる速度はかなり遅く、気になった一文で何度も止まってしまうタイプだ。答えを求めるというより、その人の考え方や言葉の選び方に触れたい、という気持ちで読んでいる気がする。
音楽制作は、これら二つの趣味と自然につながっている。散歩中に浮かんだイメージや、読書で引っかかった言葉が、あとから曲の種になることも多い。うまく形にできない日も多いけれど、音を並べている時間は、自分にとっていちばん正直でいられる時間だと思っている。
どれも「上達したい」というより、「やめずに続けたい」趣味だ。生活の隙間に静かに入り込んで、気づけば自分を整えてくれている。たぶんこれからも、大きく変わることはないけれど、変わらず続けていくんだと思う。